相対論の中身に入る前に、前提の話だけしとくね。
マクスウェルが電気と磁気を同じ方程式で記述し、この2つは「電磁気力」として統一された。
このマクスウェルの方程式は、電場と磁場の時間的な変化を説明するものだったのだが、
ここから「電磁波」の存在を予言する解が導かれる。
この予言はヘルツによって検証され、光も電波も電磁波の一種であることがわかった。
ここからがポイント。
マクスウェルの方程式によると、電磁波(=光)の速度は常に秒速30万キロで一定になる。
これは当時の物理学者には信じられない事だった。
というのもニュートン物理学では、速度は「速度の合成則」に従って足したり引いたりできるものだったから、
「常に」30万キロで一定ということは有り得ないはずだった。
矛盾するニュートンとマクスウェルのどちらが正しいのか。
アインシュタインは、光速は一定であるという前提でニュートン物理学を再構築し、
この二つを矛盾なく統一させたというわけ。これが相対性理論です。
ちなみに、ニュートンとマクスウェルのどちらが正しいかを実験的に確認しようとしたのが
「マイケルソン=モーリーの実験」です。
南北方向に飛ばした光と東西方向に飛ばした光の速度が変わるかどうか
(東西方向の光には地球の自転の速度が合成されるかどうか)を測定した。
その結果、光速は方角によらず一定であることが確認されたが、アインシュタインはこの実験結果を
知っていたかどうかは諸説あって不明です。
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