心理学の分野においては、「衝動性」を測定する指標に、複数の下位尺度があるらしく、これまで多くの
研究がなされてきたが、 どのように定義し、 測定するかについてさまざまな観点があり、「衝動性」は未だ
明確な用語ではない。
いきおい、サイコパスチェックリスト上の一項目である「衝動性」も、訓練された専門家による評定が要
求される。
サイコパス概念を語る場における「衝動性」の下位尺度として、「危険を冒す傾向」「素早い決断」「計
画性の無さ」「反応抑制の失敗」などが挙げられるが、ダットンは著書の中で、「計画性の無さ」「反応
抑制の失敗」を不適切な尺度と断じている。「カッとなってやった」タイプの殺人犯はサイコパスにあら
ずと。
脳機能研究は動物代用実験が困難な分野だけに、歩みが遅い。
神経科学界における、特殊症例から脳の部位特異的な機能を詳らかにする研究スタイルの確立は、V・S・
ラマチャンドランの功績に負うところが大きいが、名著『脳のなかの幽霊』の出版が1999年。
うつ病と背外側前頭前野の機能低下との関連が研究者の共通見解となったのが2000年代。
脳疾患の解明と治療の歴史はまだまだ日が浅いので、これからの発展に期待したい。
>>「サイコパス」を単なる性格的特徴ととらえている人と、まるで異常者・犯罪者であるかのように捉え
>>る人とで印象に大きな差がある話だな。
まさに、そこがサイコパシー・チェックリストをめぐる論争の争点
ここ最近、異常者・犯罪者であるかのように捉える人は、どちらかというと形成不利。
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