立命館大、複数の超音波スピーカーで極小領域でのみ音が聞こえる
音響再生方式を開発 掲載日 2014年06月03日
立命館大学情報理工学部の西浦敬信教授らの研究グループは2日、
複数の超音波スピーカーを用いて、極小領域でのみ音が聞こえる
音響再生方式を開発したと発表した。超音波のキャリア波と
側帯波を別々の超音波スピーカーから分けて放射することにより、
空間上で重なるわずかな領域だけで復調が生じ、音が再現できる
仕組み。ヘッドホンなしで、ユーザーの耳元だけに聞こえる
音の演出などの活用法が見込める。
通常のスピーカーは音が空間に拡散するように設計されて
いるが、超音波スピーカーは人間が聞こえない超音波の相互作用により、
特定領域に可聴音を再現する。
超音波スピーカーはキャリア波と側帯波のどちらかの波が存在
しない場合は可聴音に復調しないため、西浦教授らはまず二つの
波が重なる領域だけにオーディオスポットを形成する手法を考案。
その上で音圧レベルを向上させるために側帯波を周波数帯域ごとに
分割し、複数の超音波スピーカーから放射したところ、混変調
歪みが発生する領域を除去できたという。
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